Windowsデバイスドライバ開発のためのヒント

BCDedit 簡単操作方法

Microsoftの情報

ブート環境用の BCDEdit コマンド

ブート構成データ エディタについてよく寄せられる質問

BCDeditの使用法

BCD Boot Options Reference

上記を見てもよくわからないと思うので、ポイントをまとめました。

当然ながらこれらの使用方法を間違えると2度と起動しなくなります。十分注意して下さい。

ポイント：MSConfigやシステムのプロパティと組み合わせて使う

デバッグポート等の細かなパラメータの設定はMSConfigで、タイムアウトやデフォルトの設定はシステムのプロパティで可能ですので、なるべくそれらを使います。

ドライバ開発に必要なBCDEditを使う手順において、MSConfigやシステム設定を使用してできないことは、主に次の４つです。

1. 詳細な全設定情報の表示
2. 現在のエントリをコピーして、新しくブートするエントリを作成すること。
3. ブートエントリを削除すること
4. ブートエントリの名前を変更すること

MSConfig

MSConfigは、Windowsに付属する設定ツールです。プログラムとファイルの検索窓などから「msconfig」と入力して起動します。
「ブート」メニューの「詳細オプション」をクリックすると起動時のデバッグ・パラメータを自由に設定できます。

システム設定

システム設定は、コンピュータのプロパティの「システムの詳細設定」で表示させます。

BCDedit -- これだけ使えばよい

1. 全設定の詳細表示

   BCDedit /enum All /v

2. 複製を作ってコピー

   一般形式： bcdedit /copy {GuidToCopy} /d “NewEntryDescription”

   例）

   bcdedit /copy {current} /d "Windows Vista x86 Debug"

   bcdedit /copy {092bcc6d-821a-11db-baa2-d85346a38313} /d "Windows Vista x86 Debug"

   コピーを作った後はメニューに表示されるので、MSconfig等で詳細を設定します。

3. 削除

   一般形式： bcdedit /delete {GuidToDelete}

   例）

   bcdedit /delete {092bcc6d-821a-11db-baa2-d85346a38313}

   bcdedit /delete {default}

4. メニューでの表示名の変更

   一般形式： bcdedit /set {GuidToSet} description "NewDescription"

   例）

   bcdedit /set {current} description "Windows Vista x86 Normal"

   bcdedit /set {092bcc6d-821a-11db-baa2-d85346a38313} description "Windows Vista x86 Debug"

BCDedit -- 追加情報

1. Windows Server 2008等で起動ディスクの入れ替え等をして、Hyper-V（ハイパーバイザー）が起動しなくなってしまった場合の対処。

   具体的には、
   
   「ブート構成データストアに対して変更を加えた場合は、これらの変更点を見直して、ハイパーバイザが自動的に起動するように構成されていることを確認してください。」
   
   という、わかり難いメッセージへの対処方法。

   イベントログには イベント ID 5 (警告： ソース(S) Hyper-V-Hypervisor) で、
   
   「Hyper-V の起動は、レジストリ内で自動起動が無効に設定されているために中断されました。」
   
   のログが記録されている場合に有効な方法。

   BCDEdit /set {GuidToSet} hypervisorlaunchtype auto

   ※VHDブートを強制する場合には使えない。

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文責：日高亜友
Microsoft MVP for Driver & Kernel Development