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BLOG-ROMMER 日高のブログ

Windows 10 IoT と WDK 10

WinHEC, Buildと Windowsがらみの新技術紹介のイベントが続いた。Windows 10 Insider Preview も公開されているしWDK10も出ている。Visual Studio 2015 RCもつい先日公開された。いろいろと複雑になって来るとともにまだ問題もあるので、随時更新しながら整理してまとてみる。

Windows 10 Insider Preview

Windows 10 Previewの最新版はBuild 10074である。現時点ではBuild 9926 のISOイメージしか公開されていないので、必ずこれを先にインストールしてからWindows Updateで10074まで上げることになる。つい1か月ぐらい前までとは異なり、だいたい2回ぐらいのUpdate実行でBuild 10074になる。注意点としては 9926インストール後に直ぐ、Windows Updateの詳細設定を「高速」または「Fast」に設定すること。訳語が変だが、これはどのタイミングでWindows Update 通知を受け取るかの設定だ。

Build 9926 の32bit版に関してだけは、Intel Z97Mチップセットのマシンでインストール直後から頻繁に再起動を繰り返すという問題が発生している。勝手に再起動するので、Windows Updateを実行できない。

またWindows 10 Insider Previewでは、特にKBM切替機に接続している場合にRemote Desktopが頻繁に切断されるという問題が発生している。

Visual Studio 2015 RC

Visual Studio 2015 は、Windows 10に関するあらゆる開発の要である。後述するWDK 10もSDKもIoTもPhoneもみなこれに依存する。すでにPreview版をインストールしている場合もあるが、Visual Studio 2015 RCを利用する際にはいくつかの問題がある。

VS2015 Community版は他のバージョンとはインストール時から区別されて扱われる。
VS2015 Ulitimate PreviewのRC版での名前はVS2015 Enterpriseとなる。
VS2015 RCのインストール前に、今までVS2015 Previewとともにインストールして使用していた全てのアドイン(SDK, WDK等)をアンインストールしておく。
Windows IoT開発やドライバー開発をする際は、VS2015 RCのインストール時にカスタム設定にして「ユニバーサル Windows アプリ開発ツール」のTools and Windows SDK 10.0.10069のインストールを追加する必要がある。絶対にデフォルトの設定のままインストールを開始してはいけない。なぜなら、後から追加可能だがその場合はインストールに多大な時間がかかるからだ。VS2015 を使用して開発する場合には、開発で使用するマシンに開発者用設定をする必要がある。以下を参照。
https://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/apps/xaml/dn706236.aspx...

WDK 10

WDK10をインストールする場合には上記を全てインストールした後で、SDK 10.0.10075をインストールして、その後でWDK10.0.10075をインストールする。5月初めに内容(バージョン)が変わっているので、以前入手したインストーラは使用できない。

ユニバーサル Windows ドライバーのサンプルは全部まとめてZIP形式でダウンロードできる。
ただしINFファイル関連のトラブルがなかなか多いので注意。stampinfのエラーは改行コードをCR/LFに変更すると治る。
ローカルタイムが原因のinf2catのエラーも相変わらずある。

ユニバーサルドライバ関連のいくつかのドキュメントに誤りがある。
また5月のBuild開催に合わせてWDK10, Windows SDK, Driver Samples等のツール類が更新されている。つまりVisual Studio 2015 RCを含めて全部インストールし直しという事になるので、注意が必要だ。

実質的にはほとんどSampleがUniversalに対応しているので、アーキテクチャをARMに変えてINFファイルを手作業で直してコインストーラを使用しない様にすれば、多くのSampleドライバーがRaspberry pi 2にインストールできる。ところが各Sampleに同梱されるテスト用アプリケーションの方は、Universalではないものが多く、こちらが原因でUniversalではないという警告が出ることもしばしば。しかし実際は警告が出るアプリケーションも動作する。

入手先と手順のリンク
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/windows/hardware/dn913721.aspx

Windows 10 IoT

起動には想像以上に時間がかかる。2分弱程度。
PowerShellでのログインにはかなり時間がかる。40秒ぐらい。
Shutdown -s でシャットダウン動作は出来ない。再起動となり、また上がるまでに恐ろしく時間がかかるのでこのコマンドを打ってはいけない。

コマンド操作をするリモートPowerShellでは、いくつかのローカルに無いコマンドが実行できないか、あるいはEnterキーを二度押すことで実行される。
PowerShellは結構な頻度でハングアップ(一切のコマンドが見つからない状態)になることがある。現状再起動以外の解決策はみつかっていない。
GUIとマウスが使えるので、マウス動作のGUIアプリはそのまま動作する。キーボードは動かない様子だ。
Webページからも操作ができる。デバイスマネージャー的な機能が便利。
フォイル共有が使えるので、これでドライバーパッケージを送り込んでインストールする。

最新情報はFacebookのWindows 10 IoT Coreグループでも紹介している。
https://www.facebook.com/groups/windowsondevices/