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BLOG-ROMMER 日高のブログ

10/27 DSF セミナ開催 at マイクロソフト調布技術センター

先月末にMicrosoft Campusで開かれた、DDC 2008というのに参加した際、Working Dinnerで、Microsoft DSF Program ManagerのAshay Y. Chaudhary 氏と話をした。

氏は近々日本に行くのだが、DSFの技術を日本に広める機会を作りたいというのだ。そこでWDDDC (Windows Device Driver Developer's Comunity)の活動の一環として、彼を招いてセミナを開いて貰うことにした。

実は時期的に、PDC/WinHEC 2008で予想されている、Windows7 関連の発表の直前ということもあり、セミナの内容の精査、実現と交渉には結構な労力がかかり、結果的にアナウンスが遅れてしまったが、DSFはドライバ開発者には是非とも知って貰いたい新しいカテゴリの技術である。

またこのセミナのハイライトは、実はQ&Aである。コネクティビティ関連技術の開発も担当するAshay氏に対して積極的に、日本の開発者から、要望や要求なども含んだ、生の声を伝えて欲しいと思う。私が最近思うのは、Microsoftは開発者からのフィードバックをとても重視し始めていると言うことだ。そしてデバイスドライバ関連の開発では、とても日本の市場を重視しているのではないかと思っている。未確認事項もあるので詳細は書かないが、私が去年から要望していた数個のWDK関連の事項がすでに実現しているのではないかと推測している。

DSF (Device Simulation Framework)は専用の Windows アプリケーションを作ることで、実際のUSB等のデバイスを接続しなくとも、各種USBデバイスをセルフでシミュレーションして、ドライバのデバッグ等に役立つ技術である。Linux環境にもIBMが開発した、ほとんど同名のDSF (Device Simulator Framework)があるが、別のものである。

DSFは単なるデバッグやテスト環境の構築にとどまらず、応用範囲は多数ある。しかしDSFは、WDKに含まれるのにもかかわらず「WDKインストール・メニュー」には出現せずに、個別インストールが必要な事と、まだ日本語の文献が少ないこともあり、あまり普及しているとは言えない。DSFを使えば、ソフトウェアだけでデバイスを構築し、それでWindowsロゴを取得することも可能である。例えば最近製品が出回り始めた、ネットワーク(LAN)の先のリモートのUSBデバイスを利用するUSBサーバのようなシステムも、この技術を使用することで比較的簡単に実現できる。

リンク情報:
2008年10月27日開催【WDDDC 緊急セミナ】生産性と品質を向上させるデバイス・シミュレーションの習得

「応用範囲は多数ある」という記述について

セミナの際に再度確認してみた。

ネットワーク(LAN)の先のリモートのUSBデバイスを利用するUSBサーバのようなシステムも、この技術を使用することで比較的簡単に実現できる事は確かであるが、DSFのモジュールは、カスタマイズしたものを含めて、今のところ再配布禁止だそうである。従って製品への応用はできない。残念。要望があればこのポリシーは変わるかも知れないとの事である。

以前に、別の担当者とDSFに関して話をした時には、「この技術を使って応用製品を作っても良い、そしてそれがWindowsロゴを取得することも可能である」みたいな会話をしたのであるが、どうやら勘違いだったようである。

しかしちょっと探してみたが、再配布ポリシーに関する記述がみつからなかった。ううむ。